アロマ=リラックスの固定概念を覆す!嗅覚反応分析で採用する精油のメディカルな使い方

精油香りを嗅ぐだけじゃないフランス式アロマに学ぶ体に効かせる本当の使い方

目次

「アロマ=リラックス」が日本で広まった歴史的背景

精油」と聞いて、あなたはどんなイメージが浮かびますか?

多くの方は、
「ディフューザーで香らせてリラックスするもの」
「アロマキャンドルを灯して癒やされるもの」
といった、香りを楽しむイメージを持たれるでしょう。

このように、日本においては香りで癒やしを得る「イギリス式アロマセラピー」が主流になっています。

これには歴史的な背景があります。

イギリスでは1977年にロバート・ティスランドが『The Art of Aromatherapy』を出版し、精油を使った自然療法を体系化しました。
1985年、この本が日本語に翻訳されたことによって、日本でアロマが広まる大きなきっかけとなったのですよ。

そのため、日本ではこの著書に基づいて「香りを楽しむ=アロマテラピー」というイメージが深く根付いていったんですね。


香りを嗅ぐだけでは得られない身体への作用

良い香りの精油を嗅ぐと、「いい香り」「落ち着く」と心理的な効果を得ます。

これは、嗅覚が脳の感情や記憶を司る部分にダイレクトに届くから。
私たちが嗅覚反応分析で香りの好みをチェックするときにも、この本能的な仕組みを使っています。

ただし、香りを嗅ぐだけでは、血流を促す、筋肉をゆるめる、免疫をサポートするといった身体的な作用は、残念ながらあまり期待できません。

「良い香り=リラックス」は間違いではないけれど、それはあくまで心に響く効果が中心なんです。


フランス式アロマ:「体に塗る」メディカルな使い方

一方、フランスでは植物成分の効果を期待した、いわゆる「メディカル・アロマテラピー」と呼ばれるアプローチが発展しました。

フランスでは1927年に「アロマテラピー」という言葉が生まれ、医師が臨床で精油を使うなど、その薬理作用を重視したフランス式が発展していったんです。

ここでは、香りを嗅ぐだけでなく、精油を適切に希釈して体に塗布するといった使い方が主流です。

たとえば、肩こりにローズマリーを塗ると血流が促される効果が期待できたり、風邪の季節にティートリーを胸元に塗ると呼吸が楽になる感覚があったり。

こうした体に働きかける使い方は、香りを嗅ぐだけでは得られない精油のもう一つの力です。


塗布が身体に効く!精油成分が届くメカニズム

なぜ、体に塗るだけで精油の力が発揮されるのでしょうか?

精油は分子が非常に小さいため、適切に希釈して皮膚に塗布すると、その成分が皮膚を通り抜けて毛細血管から血流に乗って全身に届くんです。

この血流に乗るというプロセスが、心と体のバランスが崩れた時に起こりがちな、血行不良や筋肉の緊張といった生理的な作用をサポートするために非常に重要になってきます。

日本に広まったのはイギリス式からでしたが、フランス式の「精油の成分効果を期待した使い方」は、心身の土台から整えたい40代・50代の私たちにとって、ぜひ知っておきたい知識です。


嗅覚反応分析が塗布を整えの中心とする理由

私が行っている嗅覚反応分析でも、結果のグラフをもとに、心身が今欲している成分を精油から借りるために、塗布整えの中心として採用しています。

この場合、単に不快な症状に対して直接アプローチするのではなく、心身が求めている特定のエネルギーバランスに働きかけるのが目的です。

「いい香りだから癒やされる」の先に、「体に効かせて根本から整える」というステップがある。

その違いを知るだけで、精油の世界はぐっと広がり、あなたのウェルビーイングを支える頼もしい相棒になってくれますよ。


まとめ:精油を身近な相棒にするための知識

精油は、「香って癒やす」だけのアイテムではありません。

塗布という使い方を知ることで、血流や生理的な作用をサポートする力を引き出すことができます。

アロマ=リラックス、というイメージが広まったのは、歴史的な経緯によるもの。
ですが、フランス式アロマが示す「体を整えるケア」の視点を取り入れると、精油はぐっと身近で頼もしい相棒になってくれるはずです。

香りを楽しむ、さらにその先の体を整えるケアへ。
その一歩を、一緒に踏み出してみませんか?

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次